終焉と奴隷の脱却譚

もう一度私を殺してくれないか

深淵の闇の中から

1章 ある昼の強奪にて
昼下がりの強奪
晦明たる所以
終焉の目的
懐柔される青年
屋敷の散策
忘却された事象
花形の洋菓子
小さな意思表示

2章 春の陽気と花の香り
早朝の地下集会
陽気と袖口
目まぐるしい世界に響く鐘の音
光明の裏、交差する敵意
素肌に滲む青、乳白色に染まる水面
夜桜と二つの満月

3章 忍ぶ足音と迫る雨の気配
染まる紫陽花、気紛れな御茶会議
来客の訪問、煽る言葉
甘い香りと原罪の魔女
雨音に潜む違和感
雨の中に蔓延る闇
屋敷中に鳴り響く銃声
青き幻想、棺は薔薇に埋もれ
終わらない〝命〟について
寝付けない夜と風呂上がりの男

4章 暗雲の向こうの光に
魔女のお告げ
雷鳴、轟き
時が止まる世界に二人
雨の中に一人と、
溢れ落ちる弱音
刻まれた傷痕
雨上がりの晴天に咲かす会話

5章 夏と祭りと犯罪と
賑わいに潜む嵐の前触れ
悪意なき助言
お祭り騒ぎとりんご飴
人の波の行く先に
路地裏の蛇の視線
夜の祭りに光は落ちて

6章 祝いの夏日と暗い部屋
古びた手帳と冷たい感触
甘色の口約束
虫の鳴き声と屋敷の静寂
洗濯と看病と甘い洋菓子
熱に紛れる赤い髪
黒を纏いて影を追う
道なき森と猫の鳴く声
怒りが滲む昼の刻
溢れる愚痴と魔女の毒料理
一日遅れの祝い事

7章 秋の暦と黒い色
苦手意識
頬を撫でる木枯らしの行方
初めての言動
「幸せ」の代償に
襲撃と怒り
青い瞳と鉄の香り
魔女との対話
雑談の向こうのその先で
食後に甘いデザートを

8章 満月と収穫祭
仲秋の名月 1
仲秋の名月 2
祭りに備えた菓子作り
街を彩る秋の煌めき
お菓子配りと道案内
夜と黒と訪れる悪戯

9章 鬱蒼と繁る森の小屋にて
それは、ほんの些細なこと
秋の外泊
夜の質疑応答
黒の記憶1
黒の記憶2
黒の記憶3
古い夢のあと
秋に染まる屋敷の庭で

10章 澄んだ空の下で
咳と暖炉と模様替え
猫と魔女と団らんと
忍び寄る冬の足音
赤い炎は揺れ踊る
赤く彩る
弱る体に治療薬を
うだるような微睡みへ
残り香に酔う
夢か現か
やがて黒は白を食む
不安の中で見えた気持ち
願い、溢すは

11章 来るべき日に覚悟を決めて
胸に潜むざわめきは